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母親には二面性があるのかもしれない
自分の記憶の中だけで
良い、悪いと繰り返しているだけでは分からなかった

小学校高学年の頃に今まで腹を立てていた母親が
友達が来た途端に態度を変えたのに対し
「どうして他の人には腹が立っても怒らないの?」
と尋ねた事があった
「アンタは子供だけど、他の人には怒る必要がないから」
大人同士では喧嘩にならないという事なのか

それより俺が成長期を過ぎてからの態度の変化が怖い
「最近アンタの顔(目つき)が変わった」
から始まり、
当時の友人とカラオケの帰りに外食しただけで(メールで連絡済)
自分の買って来た高級な弁当が腐るが食べなくていいと喚きたてたり
いつの間にか布団のど真ん中にバスタオルを敷かれていたり
俺の好きな漫画のキャラクターを思わせるようなコーディネートを(自分で)してみたり
明らかに汚れている茶碗にご飯を盛り付け始めたのを見かねて
「は? ちょっと汚れてるんだけど 何で洗わないの」
「分かんなかった。だってアンタは汚いのが好きでしょう?
いつも汚れているのが好きって言っているじゃない」
「ってか明らかに汚れ見えてるじゃん、見えてるのに洗わないで盛り付けるってどういう事」
「いつもアンタが茶碗を洗っているでしょ、綺麗に洗えてなかったんじゃないの」
「いやそういう汚れじゃないし、ご飯粒とかなら分かるけど土みたいのついてるよ
こんな目立つ汚れ、自分だったら見逃さない」
「そんなの知らないわよ じゃぁまた洗えばいいじゃない」
とか逆切れされてご飯を戻して洗い始めた

「買い物に行ったらお店の人に
『少年みたいなのね』って言われた、
オバサンにそんな事普通言うかしら」
何が言いたいのかよく分からなかったがフラグは読める

最近は殆ど会話もしないが
4年くらい前までは
「チョコレートのパンなんか嫌い、チョコ味嫌いだし」
と言っていたのに
一昨年辺りからココアを飲み始め
今までは俺が好んで食べていたような
チョコレートのパンを無言で自分の方に寄せてあったり
チョコレートのパンを2つ買ってきたり

そうかと思えば冷蔵庫に散々物を溜め込み腐らせる
以前に比べると大分減ったが食えないような量を作ったり

暇していた時にお菓子や料理に凝った事があった
「へ~凄い凄い、アンタが作ったの? それに美味しい」
と珍しく誉められたが
「仕事場に持って行っていい?
とりあえず私が作った事にして、渡すから」
俺が作った物は薄汚いというイメージがあるらしい

食べ物関連は昔から酷く
言い争いになる度に
「食べなくていい」
幾つもの食品が犠牲になった
余りにも酷いので袋入りのあんぱんを目の前で潰されゴミ箱に叩き込まれたのを
泣きながら拾い上げその場で食べてやったのを覚えてる
頼まれたのにしまい忘れていた真夏のご飯のタッパー(約1キロ)を
納豆の匂いのぷんぷんする中責任をもってふりかけをかけて食い切った
「食べろとは言ってない」

風呂に入っているのが分かるのに
外側から電気を消され、ドアを閉められたり

割り箸のトゲを夜中に喉に詰まらせた時
余りにも苦しくて声をあげていると
「落ち着いて 夜中にそんな声あげるのだけはやめて、
ご近所に変な風に思われちゃう」
と抱きしめられる

1年前までの口癖は
「アンタ、祖母が死んでから何か変よ」

退職した後は俺と船で世界一周の旅をするそうだ
 

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